こいくち醤油、うすくち醤油の違い
濃い口醤油、薄口醤油の違いは、製造工程において色沢の濃化を抑制しているかにあります。
濃い口醤油は製造工程において色を薄くする加工をしていないのに対し、薄口醤油は製造工程において色を薄くする加工をしています。
こいくち醤油は、大豆とほぼ同量の麦を原料としたしょうゆのことをいいます。
うすくち醤油は、大豆とほぼ同量の麦を原料とし、製造工程において色沢の濃化を抑制したしょうゆのことをいいます。
こいくち醤油とうすくち醤油は、JAS規格によって明確に規定されています。下記の規格を満たしたものが「こいくちしょうゆ」と「うすくちしょうゆ」と表示できます。
■こいくち醤油
しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたもの又はこれに米等の穀類を加えたものをしょうゆこうじの原料とするものいう。
■うすくち醤油
しょうゆのうち、大豆にほぼ等量の麦を加えたもの又はこれに米等の穀類若しくは小麦グルテンを加えたものをしょうゆこうじの原料とし、かつ、もろみは米を蒸し、若しくは膨化したもの又はこれをこうじ菌により糖化したものを加えたもの又は加えないものを使用するもので、製造工程において色沢の濃化を抑制したものをいう。
うすくち醤油のところを要約すると、
原料は、大豆、麦。これに穀類とか小麦グルテンを加えてもいい。原料を仕込んだあとに、米や甘酒を加えてもいい。製造するときに色を薄くする工程を入れること。
「色沢の濃化の抑制」とはどんな作業かというと、食塩水の量を多くしたり、仕込むときの温度をこいくちより低くしたりする作業のことです。
通常、こいくち醤油の塩分濃度は約16%で、うすくちが約18%と、うすくちの方が塩気が濃いです。
うすくちは、料理に醤油の色をつけたくないとき、例えば白身魚を煮るときなどに使用します。
量が少なくてもきちんと味がつくように、塩分が濃い目になっています。関西で特に使われています。
醤油のうち、流通量の8割がこいくちです。普通、醤油というとこいくちを指します。
料理番組などで醤油大さじ1杯というのは、すべてこいくち醤油のことです。
参考URL:
JAS
しょうゆの日本農林規格
http://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/kikaku_33.pdf
しょうゆ情報センター しょうゆの種類と使い方
https://www.soysauce.or.jp/syurui/index.html