アイスクリーム、ジェラート、シャーベットの違い
まとめ
アイスクリームには広義と狭義の意味があります。
広義のアイスクリームとジェラートの違いは、英語かイタリア語かだけで、意味に違いはありません。両方とも凍ったお菓子全般をさします。
狭義のアイスクリーム、ジェラート、シャーベットの違いは、乳固形分と乳脂肪分の含有量にあります。
(広義)アイスクリームとは、凍ったお菓子全般を指す通称のこと。
(狭義)アイスクリームとは、凍ったお菓子の中でも乳固形分15.0%以上、うち乳脂肪分8.0%以上のもの。
ジェラートとは、凍ったお菓子全般のことで、イタリア語ではgelatoと書きます。
シャーベットとは、乳固形分3.0%未満の凍ったお菓子で、食品衛生法上「氷菓」に分類されます。シャーベットは氷菓の一種です。
詳しく
食品衛生法によると、凍ったお菓子は「アイスクリーム類」と「氷菓」の2つに分類されています。
製品区分及び名称 | 定義 |
---|---|
アイスクリーム類 | 「アイスクリーム」、「アイスミルク」及び「ラクトアイス」の総称であり、食品衛生法(昭和22年法律第233号)の規定に基づく乳及び乳製品の成分規格等に関する省令(昭和26年厚生省令第52号)に適合するものをいう。 |
氷菓 | 食品衛生法の規定に基づく食品、添加物等の規格基準(昭和34年厚生省告示第370号)に適合し、糖液若しくはこれに他食品を混和した液体を凍結したもの又は食用氷を粉砕し、これに糖液若しくは他食品を混和し再凍結したもので、凍結状のまま食用に供するものをいう。ただし、「アイスクリーム類」に該当するものを除く。 |
「アイスクリーム類」は乳成分の量によって「アイスクリーム」、「アイスミルク」、「ラクトアイス」の3つに分類されます。
種類 | 乳固形分 | うち乳脂肪分 |
---|---|---|
アイスクリーム | 15.0%以上 | 8.0%以上 |
アイスミルク | 10.0%以上 | 3.0%以上 |
ラクトアイス | 3.0%以上 | ‐ |
ジェラートはねっとりとして味にコクのあるものを想像しますが、イタリア語で凍ったお菓子全般を指す言葉です。
製造・販売形態からみるとアイスクリームとジェラートは違いが見られるようです。
アイスクリームは一般的に大工場で生産され、スーパーやコンビニで販売されます。
ジェラートは店内に製造室を持ち、天然素材を使って職人が製造し、出来立ての新鮮な状態で販売していることが多いです。
これはあくまで一般的にそう分けられることが多いのですが、正確な分類ではありません。
参考HP:
日本アイスクリーム協会:アイスクリームの基礎知識‐アイスクリーム類の種類
https://www.icecream.or.jp/ice/kind.html
日本乳業協会:アイスクリーム類の種類
http://www.nyukyou.jp/dairy/ice/ice01.html
(社)全国公正取引協議会連合会:アイスクリーム類及び氷菓の表示に関する公正競争規約
http://www.jfftc.org/cgi-bin/data/bunsyo/004.pdf
日本ジェラート協会:ジェラートって何ですか?ジェラートとアイスクリームは、どう違うのですか?
http://www.italiangelato-kyokai.com/?page_id=19
参考書籍:
食品加工シリーズ アイスクリーム (農山漁村文化協会)