ベル、チャイム、ブザーの違い

ベル、チャイム、ブザーの違い

まとめ

ベル、チャイム、ブザーの違いは、音の出す仕組みと、音階の有無にあります。
ベルとは、鐘や鈴のこと。またはそれに似た音を出す装置のこと。
チャイムとは、鐘や鈴の中でも音階があるもの。またはそれに似た音を出す装置のこと。
ブザーとは、電磁石で振動版を振動させて音を出す装置のこと。

詳しく


ベルとチャイムは金属やガラスに打ち付けて音を出すのに対し、ブザーは振動板を振動させて音を出します。
ベルとチャイムの違いは、音階の有無です。ベルには音階がなく、チャイムには音階があります。

チャイムには、カリヨン(組み鐘)、チューブラーベルなどがあります。
カリヨンとは、音の高さの異なるベルでメロディを自動演奏する装置のことで、教会などに設置されています。
チューブラーベルとは、長い金属の筒を縦にして、半音階差で並べた楽器のことで、NHKのど自慢で登場する鐘です。

ブザーは、ベルやチャイムのように槌を打ち付けて音を鳴らすのではなく、電磁石を利用して振動板を振動させ、板自身が震えることで音を出します。

学校はチャイム。
来客をつげるピンポーンはチャイム。
ビーーと鳴るのはブザー。
非常時の警報は非常ベル。
自転車につけるのはベル。
気付かない内にちゃんと使い分けができていたのですね。


【参照】

■ベル

①鐘や鈴。特に、教会の鐘。②呼び鈴。電鈴。通報、警告に用いる。③打楽器の一。長さの異なる多数の金属管を槌で打ち鳴らす。
(小学館『大辞泉』)

①呼び鈴。電鈴。また、鐘。②打楽器の一。数十個の鐘または金属管を音律順に吊り並べ、槌で打つもの。
(岩波書店『広辞苑』)

①電磁作用を利用して音を発生させる装置。電気回路に電流を通じて回路中のコイルを電磁石とし、ばねのついた打撃槌の柄をひきつけて発音体打ちあてる。電鈴。呼び鈴。②手で作動するりん。③(教会などの)鐘。④オーケストラで用いる打楽器。長い金属管を音調に従って数本つり下げたもの。槌で奏する。
(三省堂『大辞林』)

鈴(りん)、鐘、よびりん。
(三省堂『コンサイス外来語辞典』)

①金属やガラスなどで半球状につくり、電磁石を用いたり、手で打って鳴らすもの。呼びりん。電鈴。②鐘。特に、教会の鐘。③大小の鐘を多数組み合わせて、手または機械じかけで鳴らす装置。特に中世の教会で発達した。カリヨン。④打楽器の一つ。長さの異なる金属製の管をハンマーで打ち鳴らすもの。チューブベル。
(小学館『日本国語大辞典』)


■チャイム

【呼び鈴の意】①打楽器の一。音高を調律した十数本の金属製の管を枠につるし、ハンマーで打ち鳴らす。② ①に似た音を出す装置。③教会などの組み鐘。カリヨン。
(小学館『大辞泉』)

①ある音階を奏するように調子をそろえた一組の鐘。カリヨン。②入り口や時計などにつけたり、学校・会社などで使用したりする、1に似た音を出す装置。
(岩波書店『広辞苑』)

①打楽器の一。音階に合わせて組み合わせた一組の鐘。ハンマーで打って奏する。②扉や置き時計などに仕掛ける、①に似た音を出す装置。また、その音。
(三省堂『大辞林』)

①鈴のような音を出す細長い金属製の円筒を音階順に十数本並べてつるした楽器。チューブラーベルとも。②オルガンの音栓やオルゴールの中の鐘の音を出す1組。③玄関の呼び出しなどに使うベル。
(三省堂『コンサイス外来語辞典』)

打楽器の一つ。半音階に調律された十八個の金属管をつるしたものを、ハンマーで打って奏する。教会の鐘に似た音を出す。また、同じ仕組みのものを会社、学校、一般家庭などにそなえてベル代わりも使用する。
(小学館『日本国語大辞典』)


■ブザー

電磁石で振動版を振動させて音を出す装置。呼び鈴・警報につかう。
(小学館『大辞泉』)

電磁石で振動版を振動させて音を出す装置。呼び鈴・警報に利用する。
(岩波書店『広辞苑』)

電気信号器。警報機。
(三省堂『コンサイス外来語辞典』)